「血圧」と「脳」の意外な関係
高血圧と聞くと、多くの人は「心臓」や「脳卒中」のリスクを思い浮かべるかもしれません。
しかし近年の研究で、「認知症」との深い関わりが注目されています。特に 中年期(40〜60歳代) に血圧が高い人は、その後の認知症リスクが上がることがフランスの研究から明らかになっています。
フランスの大規模データが示したこと
フランスでは数万人規模の追跡調査が行われています。その結果、
- 中年期に高血圧がある人は、70歳以降に認知症を発症するリスクが有意に高い
- 特に 血圧を放置していた人 でリスクが大きい
- 一方で 治療を受けて血圧をコントロールしていた人 は、リスク上昇が抑えられていた
という傾向が示されています。
つまり、「血圧管理=認知症予防」につながる可能性が高いのです。
なぜ中年期の血圧が重要なのか?
脳の血管は非常に繊細で、長年にわたる高血圧の影響を受けやすい構造になっています。
- 高血圧は脳の細い血管を傷つける
- その結果、小さな脳梗塞 や 白質病変(脳の老化を早める変化) が積み重なる
- こうした変化が時間をかけて「認知症」の発症につながる
つまり、認知症は突然現れるのではなく、中年期からの「積み重ね」 が背景にあるのです。
認知症予防の第一歩は「血圧測定」
「物忘れ対策のサプリ」や「脳トレ」よりも先に取り組みたいのが、血圧の管理です。
フランスの研究が示すように、特に 40〜60歳代での血圧コントロール が、その後の脳の健康に直結します。
今日からできること
- 自宅での定期的な血圧測定
- 塩分を控えめにする食生活(和食は塩分が多くなりがちなので注意)
- 適度な運動(早歩きや軽い筋トレ)
- 禁煙・節度ある飲酒
- 医師による定期的な診察と必要な薬物治療
まとめ
フランスの大規模研究は、
「中年期の高血圧がその後の認知症リスクを上げる」ことを示しました。
でも、これは「未来は変えられる」という希望でもあります。
血圧をきちんと測り、早めに治療・生活習慣を整えることで、認知症のリスクを下げられる可能性があるのです。
あなたやご家族の「血圧」、ぜひ一度チェックしてみてください。
👉 このように「身近な健康習慣と脳の未来」をつなぐ話題は、今後も紹介していきます。
コメント